Methods

目的に合う解析手法を見つける

手法の名前だけでなく、何を調べたいときに使うのか、どんなデータを用意し、結果をどう読めばよいのかをご紹介します。活用場面を参考に、目的に近い手法からご確認ください。

掲載機能の開発状況

以下はver1.4の製品化ベースで実装済みとして整理している機能です。販売版に向けて、入力条件・出力内容・例外処理・再現性を検証しています。手法の一般的な説明と、製品で利用できる詳細設定は区別してご確認ください。

01

基本統計・検定

まずデータの状態を把握し、条件やグループによる違いを調べます。

データプレビュー・列判定

解析前に表の内容と列の種類を確認するための準備機能です。

主な活用場面測定値の列に文字や単位が混ざっていないか、サンプルIDが数値として扱われていないかを確認します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
Excel・CSVの表。基本は1行を1サンプル、1列を1項目にします。
結果の読み方・確認すること
行数、列名、データ型、欠損値を確認し、解析に使う列と識別用の列を分けます。
利用するときの注意点
列の自動判定が研究上の意味まで判断するわけではありません。読込み後に利用者が確認してください。

記述統計・可視化

平均やばらつき、分布を整理し、データの全体像をつかみます。

主な活用場面条件や対象を比較する前に、データのばらつきや分布の偏りを確認します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
測定値などの数値列と、必要に応じて条件・群を表す列を用います。
結果の読み方・確認すること
平均などの代表値だけでなく、件数、ばらつき、グラフの形を合わせて読みます。
利用するときの注意点
平均が同じでも分布は異なることがあります。外れ値は測定ミスと決めつけず、原因を確認します。

t検定・分散分析

グループ間の平均値の違いを、データのばらつきを踏まえて調べます。

主な活用場面二つの群の平均値を比較する場合はt検定、複数の群の平均値を比較する場合は分散分析を検討します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
数値の評価項目と群の情報。同じ対象を繰り返し測る場合は、その対応関係も確認します。
結果の読み方・確認すること
p値は仮説とデータの整合性を判断する材料です。平均差の大きさや、推定の不確かさも合わせて評価します。
利用するときの注意点
独立した測定か、対応のある測定かで適切な方法が異なります。有意差がないことは同等性の証明ではありません。

Tukey法・Dunnett法等の多重比較

複数の平均値を比べるとき、比較を繰り返すことによる誤判定を考慮します。

主な活用場面すべての群の組合せを比較する場合はTukey法、基準となる群と他の各群を比較する場合はDunnett法が候補です。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
数値の評価項目、群の情報、対照群とする条件などを整理します。
結果の読み方・確認すること
どの組合せに差が見られたかを確認し、実務上意味のある差かを判断します。
利用するときの注意点
比較の目的を先に決めます。正規性や分散などの前提条件、製品で選択できる設定を確認してください。

02

関係・構造の解析

変数同士の関係や、多数の測定項目に隠れた傾向を整理します。

相関分析

二つの変数が一緒に増減する傾向と、その強さを調べます。

主な活用場面複数の評価項目について、一方の値の変化に伴い、もう一方がどのように変化するかを調べます。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
同じサンプルについて測定された二つ以上の数値列を用います。
結果の読み方・確認すること
相関係数の符号と大きさを確認し、散布図で外れ値や曲線的な関係も見ます。
利用するときの注意点
相関は原因と結果を示しません。第三の要因や、群の混在による見かけの相関にも注意します。

単回帰・重回帰

評価したい値と、それに関係する変数との関係を数式で表します。

主な活用場面一つの要因と評価結果の関係を調べる場合は単回帰、複数の要因を合わせて扱う場合は重回帰を検討します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
予測・説明したい目的変数と、条件や測定項目を表す説明変数を用います。
結果の読み方・確認すること
回帰係数の方向と大きさ、モデルの当てはまり、実測値と予測値のずれを確認します。
利用するときの注意点
説明変数同士の強い相関で係数が不安定になることがあります。観測範囲外の予測は慎重に扱います。
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主成分分析(PCA)

多数の測定項目を少数の合成指標に要約し、データ全体の傾向を見やすくします。

主な活用場面多くの評価項目をまとめ、対象同士の共通点や違いを少数の軸で把握します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
同じサンプルについて測定した複数の数値列を用います。
結果の読み方・確認すること
寄与率で要約できた情報量、得点でサンプルの位置、負荷量で元の項目との関係を確認します。
利用するときの注意点
単位やばらつきが違う項目では標準化の影響が大きくなります。図上の近さは、使った主成分で見た類似性です。
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因子分析

複数の項目に共通する変動を、少数の潜在的な因子で説明することを目指します。

主な活用場面複数の評価項目が似た動きをする背景に、共通する側面があるかを検討します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
同じ対象について回答・測定された複数の項目を用います。
結果の読み方・確認すること
因子負荷量を手掛かりに、どの項目が同じ因子に関係するかを読み、内容に即した名称を考えます。
利用するときの注意点
因子の数や解釈は自動的に一意に決まりません。尺度の性質、サンプル数、抽出・回転の設定を確認します。

クラスタリング

特徴の似た対象をまとめ、データ内のグループを探索します。

主な活用場面複数の特徴をもとに対象をグループに分け、それぞれの傾向を比較します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
サンプルごとの複数の特徴量を用います。事前に正解のグループ名を付ける必要はありません。
結果の読み方・確認すること
各グループに属する対象と特徴を確認し、研究上意味のあるまとまりかを検討します。
利用するときの注意点
標準化、距離の定義、手法、グループ数によって結果は変わります。分類結果を唯一の正解と扱わないことが大切です。
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03

実験計画法(DOE)

どの条件で実験するかを計画し、因子の影響や有望な条件範囲を調べます。

Definitive Screening Design(DSD)

多数の因子から、応答に関係する重要な因子を絞り込むための実験計画です。

主な活用場面候補となる要因が多い段階で、詳しく調べる要因の優先順位を検討します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
候補因子、各因子の設定範囲、評価したい応答を定めます。
結果の読み方・確認すること
計画に沿って実験した後、どの因子の効果や曲がりが検討に値するかを調べます。
利用するときの注意点
少ない実験ですべての交互作用を明らかにできるわけではありません。重要な因子は追加実験で確認します。
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Central Composite Design(CCD:中心複合計画)

因子と応答の曲線的な関係を表す、応答曲面モデルを作るための計画です。

主な活用場面絞り込んだ要因について、評価結果が望ましい値となる条件の範囲を詳しく調べます。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
主に連続的に調整できる因子と、その実行可能な範囲を設定します。
結果の読み方・確認すること
中心点や軸上の点などを含む実験結果から、主効果・交互作用・二次の効果を検討します。
利用するときの注意点
計画の種類によって軸上の点が当初の範囲外になる場合があります。実行可能性を計画時に確認します。
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Box–Behnken Design(Box–Behnken計画)

複数因子の二次モデルを推定するための応答曲面計画です。

主な活用場面すべての因子を同時に極端な条件へ設定する実験を避けながら、有望な条件を調べたい場合に検討します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
連続因子の低・中・高の水準と、評価する応答を定めます。
結果の読み方・確認すること
実験結果を回帰モデルで整理し、応答の曲がりや因子の組合せによる影響を読みます。
利用するときの注意点
一般に3因子以上で使います。計画に含まれない端の組合せでの予測には、追加の確認が必要です。
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DOE回帰・主効果確認

計画した条件と得られた応答を結び付け、因子の影響を整理します。

主な活用場面要因の設定を変えたときに評価結果がどう変化するか、他の要因との組合せで傾向が変わるかを検討します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
実験計画の因子値と、各実験で得られた応答値を用います。
結果の読み方・確認すること
係数や主効果の傾向に加え、モデルと実測値のずれも確認します。
利用するときの注意点
交互作用がある場合、ある因子の効果は別の因子の水準で変わります。主効果だけで判断しないようにします。

固定条件プロット・レポート

一部の条件を固定した状態でモデルの変化を確認し、検討結果を共有します。

主な活用場面一部の条件を一定に保ち、注目する要因と評価結果の関係を図で確認します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
解析したモデルと、図に表示する因子・固定する条件を指定します。
結果の読み方・確認すること
軸、固定値、対象範囲を確認し、その条件下で予測がどう変わるかを読みます。
利用するときの注意点
図に現れる傾向は固定条件に依存します。共有時は条件とモデルの適用範囲も記録します。

04

機械学習・条件探索

過去のデータから予測モデルを作り、未知の条件や次の実験候補を検討します。

複数モデルの比較

異なるモデルを同じ評価条件で比べ、目的に合う予測方法を検討します。

主な活用場面同じデータと評価条件を使い、複数のモデルの予測精度や扱いやすさを比較します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
予測したい数値と、それに関係する特徴量を持つ過去のデータを用います。
結果の読み方・確認すること
未学習データでの誤差や安定性を比較し、学習データだけへの過度な当てはまりがないかを確認します。
利用するときの注意点
最高スコアだけで選ばず、データ量、計算時間、解釈のしやすさも考慮します。
関連する手法の解説を読む →

交差検証・精度指標

学習と評価を分け、未知のデータに対してどの程度予測できるかを見積もります。

主な活用場面データの分け方によって精度が大きく変わらないかを確認します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
特徴量と目的変数に加え、同じロットや同じ対象の測定が含まれていないかを整理します。
結果の読み方・確認すること
RMSEは誤差の大きさを目的変数の単位で、R²は基準となる予測との比較で当てはまりを評価する指標です。
利用するときの注意点
同じ対象・ロットの情報が学習側と評価側にまたがると、精度を楽観的に見積もる場合があります。

重要因子の可視化

モデルが予測に利用する特徴量の重要度を、検討の手掛かりとして確認します。

主な活用場面多数の入力項目から、予測への関わりが大きい項目を確認し、追加検討の手掛かりにします。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
学習したモデルと、そのモデルが使用する特徴量を対象にします。
結果の読み方・確認すること
重要度の順位を、モデルの精度や特徴量間の相関と合わせて読みます。
利用するときの注意点
重要度は因果関係を証明しません。算出方法やモデル、相関する特徴量によって順位は変わります。

予測シミュレーター

学習したモデルに条件を入力し、想定される結果を確認します。

主な活用場面入力条件を変えた場合に、予測される評価結果がどのように変化するかを比較します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
学習時と同じ意味・単位の特徴量と、検討したい条件を入力します。
結果の読み方・確認すること
条件を変える前後の予測値を比較し、試す価値のある候補を考えます。
利用するときの注意点
予測は実測値ではありません。学習データの範囲を外れる条件や、現実に成立しない組合せには注意します。

逆問題最適化

目標値を先に設定し、予測モデルを使って目標に近い条件候補を探索します。

主な活用場面目標とする評価結果に近づく条件の候補を、設定した範囲から探します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
学習済みモデル、目標、探索する因子とその範囲を指定します。
結果の読み方・確認すること
候補条件と予測値を確認し、実行可能性や実験コストを踏まえて次の試験条件を選びます。
利用するときの注意点
見つかった候補は最良の実測結果を保証しません。探索範囲と利用可能な制約設定を確認し、実験で検証します。
関連する手法の解説を読む →

モデル保存・読込み

作成したモデルを保存し、後から予測などに利用するための機能です。

主な活用場面同じ前提で得られた新しいデータに、保存したモデルを適用して予測します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
保存に対応する学習済みモデルと、必要な変数・前処理の情報を扱います。
結果の読み方・確認すること
読込み後に使用変数、単位、前処理、製品バージョンを確認します。
利用するときの注意点
保存形式やバージョン間の互換性は検証対象です。学習時のデータと評価結果も合わせて保管してください。

05

出力・継続作業

解析結果を報告に使い、後から条件を確認できるようにします。

結果表のExcel出力

解析で得た数値を表として保存し、報告や再確認に利用します。

主な活用場面解析で得た数値を検討資料にまとめ、結果の比較や共有に利用します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
各解析画面で出力に対応する結果表を対象にします。
結果の読み方・確認すること
列名、値、単位、解析対象の件数を確認して利用します。
利用するときの注意点
出力後の編集と解析時の結果を区別できるよう、原本を残します。

グラフのPNG保存

表示したグラフを画像として保存し、資料へ貼り付けます。

主な活用場面結果の傾向を、報告書や説明資料で共有します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
各解析画面で保存に対応するグラフを対象にします。
結果の読み方・確認すること
軸名、単位、凡例、対象条件が読めることを確認します。
利用するときの注意点
画像だけでは解析を再現できません。元データと設定も保管します。

プロジェクトのJSON保存・読込み

解析の設定や作業状態を保存し、続きの作業に利用します。

主な活用場面案件ごとに条件を残し、後日同じ検討を再開します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
製品で保存対象となる設定・作業状態を扱います。
結果の読み方・確認すること
読込み後に元データ、変数、条件が想定どおりかを確認します。
利用するときの注意点
元データやすべての成果物が必ず含まれるとは限りません。対象バージョンの保存範囲を確認し、元データも別途保管します。

ヘルプ・診断情報

操作の確認や、問題の切り分けを支援する補助機能です。

主な活用場面読込みや解析が進まない場合に、手順・設定・利用環境を確認します。

データ・結果の読み方・注意点
用意するデータ・条件
操作内容、エラー表示、利用環境など、問題の再現に必要な情報を整理します。
結果の読み方・確認すること
何を操作し、何が起きたかを対応付けて確認します。
利用するときの注意点
診断情報を共有する際は、研究データや個人情報、ファイルパスの含有を確認してください。
迷ったときは、目的とデータの形から

「群の差を知りたい」「関係を説明したい」「次の値を予測したい」「次の実験を設計したい」のどれに近いかを整理します。手法を決める前に、測定の独立性、欠損値、変数の単位、データ件数も確認してください。

操作ヘルプで解析の選び方を見る →

Future direction

将来の拡張方針

解釈支援

結果の読み方を支援

指標の意味、注意点、次に確認すべき項目を画面内で案内する構想です。

手法選択

目的から解析を案内

データ構造と解析目的に応じた候補手法を提示する構想です。

対話型支援

LLM活用

外部送信と保存条件を明示したうえで、追加解析の検討を支援する構想です。

手法の考え方を確認できる資料

以下は一般的な解析手法の参考資料です。R&D Analytics Hubの搭載範囲を示すものではありません。

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